クリックペンで弾丸の運動の物理学を学ぶ

クリックペンで弾丸の運動の物理学を学ぶ

物理学はサボっていてもできる

クリック式ペン内部のバネは、発射物の動きについて学ぶのに最適です。

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ゲッティイメージズ

試験監督をしていると、ついつい時間を持て余してしまうことがあります。そんな時は、手元にあるものでいろいろいじってみるんです。今回は、カチッと音がするペンでした。筆記が止まったので、インク切れだと思いました。もちろん、インク切れではないかもしれないので、分解してインクカートリッジを確認してみました。そこで面白い発見がありました。空のインクカートリッジをペンの先端に押し込むと、バネが圧縮されるんです。すると、カートリッジを真上に打ち出せるんです。これがその様子です(スローモーション240fps)。

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さて、ここからが私の好きなところです。この撮影用インクカートリッジについて、どんな質問に答えられるでしょうか?さあ、始めましょう。

どれくらい高くなるでしょうか?

この動画から、ペンカートリッジがどれくらいの高さまで打ち上げられるか推測できますか?おそらく可能です。まずは最も基本的な推定から始めましょう。打ち上げられたペンは、動作開始直後は一定速度で移動すると仮定します。この場合、距離と時間を取得すれば速度を求めることができます。インクカートリッジの下部は、6フレームで約6インチ(15.24cm)上昇します。1フレームは1/240なので、開始速度は次のようになります。

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とりあえず速度を6.1m/sとしましょう(まあ、十分近いでしょう)。では、最高高度はどうやって求めるのでしょうか?「運動学の方程式を一つ使えばいい」と言えばいいでしょう。確かに、それで答えは出ますが、あまり面白くないでしょう。そこで、2つの部分に分けて計算してみます。まず、打ち上げられた物体が最高点に到達するまでの時間を求めます。これは加速度の定義(1次元)を使って求めることができます。

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インクがペンからバネを離れると、それに作用する力は重力だけになります。つまり、物体は垂直方向に-9.8 m/s 2の加速度(自由落下加速度)を持つことになります。インクは6.1 m/sの速度で飛び始め、最高点では0 m/sの速度で終わります。つまり、上記の式では速度の変化と加速度の両方が分かっています。つまり、インクカートリッジが最高点に到達するまでの時間を求めることができます。数値を入力すると、0.62秒という結果が得られます。

しかし、この物体の最高点を見つける必要があります。まず、平均速度の2つの定義から始めましょう。加速度が一定の場合(この場合はそうです)、平均速度は初速度と終速度の合計を2で割った値になります(通常の平均と同じです)。また、平均速度は位置の変化を時間の変化で割った値でもあります。これを使って高さの変化を求めることができます。

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ドカン!これで完了です。時間(加速度方程式より)と動画から得た初速度から、最大高度は約1.9メートルと算出しました。よし、妥当な数字ですね。

楽しみのために、ビデオ解析を使って発射速度も調べてみました。インクの物体の垂直位置を時間の関数としてプロットしたものがこれです。

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この線の傾きから発射速度が分かります。5.84m/sで、最初の推定値にかなり近いですね。

答えを確認しています

本当は計算を止めてもいいのですが、とりあえず答えを確認しておきます。同じクリックペンでカートリッジを撃つ別の動画をご覧ください。こちらでは、全体の動きが確認できます(繰り返しますが、これは毎秒240フレームのスローモーションです)。

正確な寸法は分かりませんが(宿題の一つになるかもしれません)、高さは1.9メートルにかなり近いようです。おおよその寸法としては、かなり近いですね。満足です。

宿題

でも待ってください!まだあります。宿題の質問はいかがですか?いくつかご紹介しますので、ぜひ試してみてください。

1. このクリックペンのバネのバネ定数はどれくらいですか?インクカートリッジの質量とバネの圧縮量を概算するだけで、バネ定数の大まかな推定値を得ることができます。ただし、もう少しデータも示しておきます。インクカートリッジの質量は1.53グラムです。また、インクカートリッジは圧縮されていない状態から圧縮された状態まで約1.5cm移動します。

2. インクカートリッジをフル充填した状態で射撃すると、どれくらいの高さまで飛ぶでしょうか?カートリッジの質量を推定するか、実際にカートリッジを入手して質量を測ることもできます。

3. インクの発射速度を測定したビデオをもう1本ご紹介します。これは以前とは異なる値を示すはずですが、実際はどうでしょうか?

レット・アラン氏は、サウスイースタン・ルイジアナ大学の物理学准教授です。物理学を教えたり、物理学について語ったりすることを楽しんでいます。時には、物を分解してしまい、元に戻せなくなることもあります。…続きを読む

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